宣教司牧評議会
マルコ・アントニオ・マルティネス神父
先月、司祭評議会について説明をしたので、今月は宣教司牧評議会についてお話します。
東京大司教区は日本のカトリック教会のなかで一番大きな教区です。この大きな教区には良い点がたくさんありますが、問題となる事柄もあります。例えばご高齢の司祭はたくさんいますが若い司祭がすくないこと、司祭職を志す人が少ないことなど、教区の将来にとって難しい局面をむかえています。今では聖堂共同体(かっての小教区)の全部に一人の司祭を配置できなくなりました。
2000年9月3日、東京カテドラル聖マリア大聖堂において岡田司教様の着座式がありました。この時から教皇ヨハネ・パウロ2世の任命のよって東京大司教となりました。
2001年6月25日、岡田大司教様は21世紀の宣教活動のために小教区再編成を柱とした教書「新しい一歩」を出されました。
2002年6月29日、東京大司教区再編成のプロジェクトチームが新しい一歩のための提案「福音的使命を生きる――新しい一歩のための提案――」への序文をだしました。
この二つのドキュメントに基づき、東京都と千葉県のこれまでの小教区は、聖堂共同体として宣教協力体に再編されました。
2002年12月11日、岡田大司教様は、教区の全司祭と全信徒へむけてメッセージを送られました。このメッセージでは新しく編成された宣教協力体をとおして福音的使命を生きるために力を合わせて信仰を守り、その信仰を証しするよう勧めておられます。
このように現在、東京教区は22の宣教協力体に編成されています。私たちの千葉寺教会は21番目の協力体に属します。2ヶ月に1回、各宣教協力体は集まりをもちます。千葉寺教会が属する千葉中央宣教協力体は各教会持ち回りでそれぞれの教会の司祭、信徒の代表、修道会の代表が参加しています。そして各宣教協力体の一人の代表が2ヶ月に1回、教区事務所で開かれる宣教司牧評議会に参加します。この宣教司牧評議会は教区全体の福音宣教活動のあり方を話しあい、大司教様からの特別の指示があれば、この協議会の場でお聴きします。
宣教協力体が発足して10年が経ちました。今、司祭評議会および宣教司牧評議会はこの10年の歩みを振り返る作業をしています。
これから、どんな難しい事態が生じても皆で力を合わせ、主イエス・キリストの福音を証しすることを続けていきたいものです。
「シャローム」2011年11月号掲載